タイミングの見極めも大切
転職はいつがベスト?
介護業界は需要に供給が追いついていない状況です。年間を通して求人数にそれほど大きな変動はありません。一般企業のように4月入社に合わせてまとまった人数を募集しているわけでもないため、「思い立ったが吉日」ということわざのようにすぐ行動を開始することも可能です。ただし、繁忙期の11~3月、ボーナス後の6~8月頃は求人がやや多くなる傾向があるため、選択肢の幅を広げたいなら求人が多い時期に行動すると良いでしょう。
都市部と地方ではスピード感が異なる
年間を通して大きな変動はないとはいえ、気になる施設の求人が常に出ているとは限りません。それに人口の多い都心部は求人数だけでなく求職者の数も多いため、気になる求人が明日も残っている保障はないのです。転職を成功させるにはスピード感が重要です。他の求人と比較するために一旦保留しておくのも構いませんが、1日でも早く行動することをおすすめします。
それに対し、地方は都市部ほど人口が多くないため求人数もそれほど多いわけではありません。応募者が殺到するケースも少ないため、じっくりと検討してから応募することができます。ただし、自分の希望する条件に合う求人となると数は限られてしまいます。数が少ないと比較しにくいので取捨選択が難しくなってしまうという懸念点があります。その場合は条件だけでなく施設見学で職場の雰囲気を確かめてから決めるようにすると良いでしょう。施設見学をすることで自分に合う・合わないがはっきりしますし、働きやすさも直接確認できます。転職エージェントでは施設見学のセッティングも行っています。職場見学を希望するなら相談してみましょう。
経験者のタイミングは?
正社員やアルバイト、パートや派遣など勤務形態が多種多様なのも介護業界の特徴です。2~3年で他の施設に転職する人も多いため、転職そのものにネガティブなイメージはありません。転職に対するハードルが低く求人数の変動も少ないため、「転職したい」と思ったタイミングでいつでも行動できますが、介護士として長い経験を積んでいるとかえって転職のタイミングを見つけるのが大変だったりします。
極度なパワハラを受けていたり、職場の先行きが怪しく将来に不安がある場合はできる限り早く転職した方が良いことは分かりますが、それ以外の場合はどのようなタイミングがベストなのでしょうか。
「ステップアップしたい」「給与アップしたい」と明確に目標が定まっていれば軸がぶれないためそのまま進めていっても問題ありません。注意したいのは「今よりも良いところなら転職したい」と漠然とした理由で行動する場合です。給与や勤務時間、休日など重視したい点が曖昧なため転職しても納得できずモヤモヤが残ってしまいます。思いつきではなく、きちんと計画を立てて行動しなければ後悔することになります。